高い声が出ないとき、がむしゃらに張り上げるほど遠ざかります。
必要なのは原因の切り分けと順序立てたボイトレです。
ここではよくあるNGを7つのチェックリストでつぶし、1週間の実践プランで再現性を作ります。
7つのチェックリスト(当てはまったら修正)
息が短い:腹式呼吸で10秒吐けない→呼吸から再構築してみよう。
喉が固い:発声中に首の筋が浮く→一度中断、まずは深呼吸10秒×3。
顎が前に出る:高音で顎が前に出てしまう→後頭部を上に引き上げる感覚に変えてみましょう。
声量が大きすぎる:高音ほど小さめに。鼻腔共鳴を使い響きでボリュームアップを目指そう。
表情が落ちる:頬骨が落ちている→目尻・頬を軽く上げ、軟口蓋(上あご)UPを意識してみよう。
胸式(きょうしき)呼吸に戻る:肩が上下してしまう→仰向けになって腹式呼吸にリセットしてみよう。
連投:成功しても繰り返すと喉が疲労してしまう→1〜2回成功→休息を徹底しながら続けましょう。
ハイトーン作りの3ステップ
ご自身の課題が見つかったでしょうか?
それでは次から高音をだしていく身体の下準備をしていきます。
基本的なステップですが、初心者も上級者にも効果的な練習です。
1.息の“質”を整える(腹式呼吸)
仰向けで胸・お腹に手を置きます。吸ってお腹周りを360°膨らまし、口すぼめで細く長く息を吐く 10回
2.喉の“余白”を作る
あくびの動作を行う→あくびの口をキープしたまま「ホー」で軽く発声。大きすぎず小さすぎない自然なボリュームを意識し、喉の奥が広がる感覚をキープしましょう。
3.響きの“方向”を決める(鼻腔共鳴)
ハミング「ん〜」を発声し、鼻の振動を保ったまま「え〜」「い〜」と言葉を変えて発声してみましょう。低→中→高でスライドし、振動を途切れさせないように音程を変えてみましょう。
1週間プラン(1日10〜12分)
少しずつメニューを変えていきどんどん実践的なものにしていきます。
苦手なメニューやできないメニューがある方はそれを1週間繰り返しても大丈夫。
まずは1週間頑張ってみましょう!
Day1:腹式呼吸3分+ハミング(5秒×6)+好きな曲のサビ1フレーズ(無理に大きな声を出さず自然なボリュームでOK)
Day2:腹式呼吸3分+あくびの動作で「ホ〜」の発声。2分+「へ〜→え〜→い〜」実際にあくびの喉のまま音程や言葉を変えて発声3分
Day3:腹式呼吸→ハミング→サビ1フレーズ 各3セット
Day4:腹式呼吸で10秒伸ばす→12秒に挑戦(ロングブレス)(鏡で表情筋が上がっているかチェックすると◎)
Day5:「へ〜」でドレミなど音を3段階上げてみる(定期的に30秒休憩を挟んで力みをリセットしよう)
Day6:キー原曲−2で歌う/低くて出ない音はスルーして大丈夫。鼻腔の振動を常にキープしてるか確認してみよう。
Day7:歌う→スマホで録音or録画→比較、を繰り返し自身の歌声をチェックしてみましょう。高音前の呼吸量・表情・顎を点検
→「成功率が上がったら翌週は半音ずつキーを上げる」というふうに少しずつ音を上げてみましょう。これが安全な拡張法です。

即効ワザ3つ(本番前のレスキュー)
ライブや発表会など本番が近い方には応急処置的にこんな練習法があります。
ご自身にあった方法があればそれを行うだけでもかなり効果が期待できます。
リップロール:唇プルルで息の直線化を練習します。喉の圧を逃がし息が均等に出ることで声を出す時の息の通り道がキープできます。
ストロー発声:ストローで息を吐きながら歌メロをなぞる=半自動で腹式呼吸ができるため声が出やすくなります。
練習時の注意
焦ったり、やりすぎたりすると怪我の原因になります。以下のことには注意しながら練習しましょう。
いきなり高い声を連続は声帯炎リスク。キーを下げてもいいのでまずは丁寧に歌えるところで練習する。
不調日は休む勇気。息の練習だけでも前進です。
乾燥×睡眠不足は大敵です。しっかり寝て、水分・湿度・休息で喉を守りましょう。
ボーカルスクール
【マスターミュージック】
プロシンガーから直接習えるから確実に上達する!
まずは無料体験レッスンを受けてみよう!


